未成年の学生がカナダで高校留学をするにはカストディアンという身元引受人が必要です。
皆さん、カストディアンが具体的に一体何をしてくださるのか、気になりませんか?
私は以前ビクトリア教育委員会の留学生担当ダイレクターに直接聞いてみたことがあります。(偶然zoomで直接お話を伺うチャンスがありました。)
そのダイレクター曰く、
「実は、具体的に何をするということでもありません。カストディアンになったからといってその学生に特別に会う、担当として気に掛ける、というものでもありません。カストディアンだったけれど、結局留学中一度も会うことはなかった、という生徒もいます。あえて言えば、事故、急病なのの際には、警察、病院などからカストディアンに連絡があることになっています。」ということでした。
事故、急病なんて、そうそうあるわけではないでしょうから、カストディアンというものは、あくまでも形式的なものということのようです。
では、留学生は、誰にカストディアンになっていただくものなのでしょうか?
1:教育委員会の方、もしくは学校の校長先生などになっていただく。
2:留学エージェントの現地スタッフになっていただく。
3:留学エージェントを通し、現地のカナダ人にカストディアンになっていただく。
個人的には私は1を強くお勧めします。
息子の場合は、留学前に2の留学エージェントの現地スタッフになっていただきました。しかし、残念ながら何かと問題のある留学エージェントだったので、エージェント契約自体を途中で解約させていただきました。そして、解約を申し出る前に、新たにどなたかに息子のカストディアンになっていただく必要がありました。
まず教育委員会に相談し、留学担当のマネージャーの方に改めてカストディアンになっていただきました。
その方からは、「私がカストディアンになったからといって、以前のカストディアンが上書きされて、1人目のカストディアンとの関係が消滅されるわけではなく、私が2人目のカストディアンになることになります。そして、その効力は、息子さんがリッチモンドでの留学を終了、もしくは成人になるタイミングで自然消滅します。」という説明を受けました。
改めてそのマネージャーの方にカストディアンになっていただいた際はそれなりの手間とコストが発生しました。
まずはリッチモンドに300CADのカストディアン依頼費を支払いました(宣誓書作成代などをすべて含む)。
平日の日中、夫と私が時間を調整し、一緒に公証人役場に行き、そこで公証人の目の前で宣誓を行い、約2万円の手数料を払って宣誓書を入手しました。リッチモンドでもマネージャーの方が公証役場で宣誓をしてくださり、同じく宣誓書を入手いただき、その両方の宣誓書を持って、リッチモンドがカナダでオフィシャルな手続きをしてくださり、やっとカストディアンになっていただくことができました。時間にして約10日(リッチモンドにご相談して、カストディアンになっていただくまでの期間)、コストとしては合計約5万円の費用がかかりました。(私としては、かなり急ぎ足で行動したつもりでした。)
費用もそうですが、日本での公証役場に問い合わせるも、手馴れていないスタッフの方からの回答もあいまいで、カナダ側の要望をどの種類の宣誓書が要件を満たしているかという見解自体も様々で、結局3か所もの公証役場に相談しました。カナダでの息子の日々の様子がわからない中(当時の留学エージェントとトラブル多発中だったため)、公証役場の方からの知らない専門用語での説明の理解、夫とのスケジュール調整で、私のストレスはマックスでした。
しかし!
手続きは大変ではあったものの、リッチモンドにカストディアンになってくださったこと自体にはリッチモンドに感謝しており、また息子にとってはベストの選択肢だったと思っています。一度の手続きと支払い(一度約5万円を支払ったのみで、それ以降は一切コストは発生しません。)で、こんなにも信頼できるリッチモンド教育委員会が、ずっと息子のカストディアンでいてくださる、ということで何にも代えられない安心感を得ることができています。これも、終わり良ければすべてよし!ここまでの過程も留学の醍醐味!と思うようにしています。
改めて考えると、留学エージェントを慎重に選ぶことの大切さを痛感します。最初にボタンをかけ間違えると、こちらのアクションは後手に回りがちで、手間としても、二度手間、三度手間となり、こちらが消耗します。我が家のように、私が死ぬ気で(大げさっ!)息子の留学をサポートするマン・パワーと根性があれば、「これも留学の醍醐味!」と言えますが、それがかなわず、留学エージェントの不手際で結局思うような留学になっていない、ならずに終わってしまった、という体験談も少なからず聞きます。
皆さん、ネット、口コミ、留学に関するNPOなどへの問い合わせをするなどして、以前に悪質な留学トラブルを起こしていないかなどを調べ、しっかりとした留学エージェントを選ぶ、もしくは日本人スタッフが教育委員会にいらして、留学エージェントに依頼する必要がない教育学区を選ぶなど、それぞれに工夫をされることを強く、強く、お勧めします。
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