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⑳の続きです。
https://kfromtokyojapan.blogspot.com/2024/02/blog-post_7.html
先日、ポーランドからアクセスがありました。遥か遠いポーランドからこのブログを見てくださった方、ありがとうございます。
Witajcie, Polacy.
カナダの高校で卒業しても、しなくても、日本の大学を受験するならば、IELTS(またはTOEFL)でより高いスコアを取ることが大事なわけですが、これが結構大変です。
こちらもIELTSについてのお話です。
https://kfromtokyojapan.blogspot.com/2022/09/ielts.html
https://kfromtokyojapan.blogspot.com/2022/12/ielts.html
IELTSはテスト自体が3時間もあり、英語力があればスコアに直結するというものでもなく、3時間に耐えられる脳みそのスタミナだけでなく、テストをよく知り対策を取らなければスコアは思うようには上がりません。また受験料も3万円弱するので、そんなに何度も受けられるものでもありません。しかし、その受けるだけでも大変ゆえに、大学側は良いスコアを高く評価する傾向にあります。
例えばカナダの高校の成績に関して言えば、高校によって学習レベルもばらばらで、また成績のつけ方も違うので、学校内の相対的な評価にしかならず、本当の学生の優秀さを測る物差しになりません。もちろん、成績が良いに越したことはないけれど、日本の大学側は、「真の英語力と英語を使った思考力や知識」を見るために、学校の成績よりもIELTSを重視し、IELTSのスコアを入試要項の一つとしていることが多いのではないかと思います。
IELTSでは長文読解があり、そこで日本人があまり知らない科学、歴史、偉業をなした人物の話などの話が出てきますが、ここで受験生の教養、知識量が高いと有利になります。というのが、長文で取り上げられた話題の概要を知っているだけで、一気にその文書の理解は早まり、有利になるからです。またIELTSでは英語かどうかだけではなく、どれだけ理論的にものごとを考えることができ、それを限られた時間で言語化できるかという「思考力」を問われるわけですから、つまりは英語を超えた「成熟した言語能力」すなわち、今まで受験生が人生の中でどんなふうに脳みそを使ってきたのかを問われるわけです。
スピーキングも同じです。社会問題を投げかけられ、受験生がどういった角度でその問題について語るのかという、英語うんぬんだけでなく人間としての成熟度やロジカルさもチェックされるようです。わかりやすい試験管に当たったりすると、受験生自身が「バランスの良いロジカルな意見を言えたな!」と思った瞬間に試験管の顔が「ほお!」と感心した表情になったりすることもあり、そういう場合は「英語力」ではなく、「英語を使った思考力と表現力」が評価され、予想以上のスコアがもらえた、というリアルな体験談もあります。面白いですねぇ~。
大学は、IELTSのスコアに現れる「(英語という言語を通して)その学生がどれだけ世界レベルで通用する教養、知識量と地頭の良さ、ロジカルの語れる思考力、人としての成熟さを持っているか」を見たいのだと思います。
㉒に続きます。
https://kfromtokyojapan.blogspot.com/2024/02/ielts_12.html
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