⑪の続きです。
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話はカナダ高校留学市場に戻ります。
では、2023年4月現在どうか?というと、やっぱり市場はゆがんだままだと思います。高い英語力がなくても卒業させてくれるニュージーランド、アジア諸国とカナダは全く違い、カナダでの留学は卒業をするのは鬼大変です。その「カナダが求める英語力は、ニュージーランドなどとは全く違う。」という、とても大事な情報だけがすっぽりと抜け落ちて、カナダの高校留学情報が無責任に一人歩きしている、というのが現状だと思います。
実際に、カナダの高校を卒業して、日本、海外の大学に無事進学した日本人留学生の保護者さんたちにもお話を伺いましたが、そういった留学生たちは、もともとカナダ高校留学に強い想いを持っていて、留学前から英検2級(もしくはそれ以上)の英語力を持ち、長時間学習する習慣もあり、非常に努力家で、昼夜問わず、ものすごい量の勉強をこなしていたようでした。
今、なぜかカナダ留学の偏った情報によりバブル状態が続いていますが、今、カナダ留学を考えているご家庭には、今の状態はバブルであり、コロナによって生まれてしまった一時的なトレンドだということを知っていただきたいです。
日本での高校卒業資格を得ることを一切考えず、カナダで高校卒業資格を得られることを大前提にして留学するのは、未成年の選択としては、あまりにもリスクが高いと思います。例えばカナダで厳しい現実にあって「やっぱり日本に帰ろう。」となったときに、日本に戻ってからが大変です。高校卒業資格のない元留学生は、「中学卒業」が最終学歴となり、大学受験資格もない状態での再スタートとなるのです。また、高校卒業資格がないがゆえに日本に帰るに帰れず、なんとかカナダで卒業できないものかと、カナダの学区を転々としてしまうケースもあると聞きます。
2021年くらいから急にカナダの高校に留学している日本人によるYouTubeやブログが登場しましたが、ほとんどが数か月で自然消滅しています。いくつもあるYou Tubeとブログの中で、「カナダの高校を卒業しました。」というYouTubeやブログは、ほんの一握りです。さらに言うと、一部の留学エージェントが発信している留学生のブログや進学実績の中には明らかに不自然な節があり、話を盛っている可能性があります。(もちろんそうでないケースのほうが多いと思いますが。)注意が必要でしょう。
すなわち、留学を始めることはできても、それを長期に渡って続けるというのは、決して簡単なことではなく、さらに卒業となると、本当に大変です。
⑬に続きます。
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