前回の続きです。
https://kfromtokyojapan.blogspot.com/2023/01/english10english10-taken-in-summer.html
では、なぜこんなにも混乱を招くサマースクールが存在するのでしょうか?
留学生だけでなく、カナダ人にとっても単位取得が難しく、ラスボスであるEnglish12ですが、そこに行きつくまでにはEnglish11、その前にEnglish10というそれなりの試練が待っています。留学生は留学スタートからこのEnglish12終了までを、卒業するタイミングや卒業までの年齢制限とともに慎重に計画を立てながら単位を取らなければならないのですが、途中で計画通りに行かなかったり、計算してみたところ、もともと無理ゲーだったことが判明することもあるわけです。この状況が問題視され、その救済策として通常よりもぐっと取りやすいEnglish10のコースを夏に設けられた、ということのようです。
しかしながら、実際サマースクールでEnglish10の単位を取得した学生は明らかに1セミスターをかけてじっくり勉強した学生とは英語力が違うらしいのです。夏のEnglish10を取った学生たちが通常のEnglish10を取得した学生と机を並べてEnglish11を履修することは、授業運営という意味で担当教師の負担となり、かつ学力が足りない学生は、結局English11の単位も取れず、結局ELL4から履修しなおすべきだ、という判断がされ、「ふりだしにもどる。ELL4へ。」と、まるで「すごろくか!」いうケースが結構あったそうです。
結果として、このサマースクールのEnglish10というものは、もともと救済措置として誕生したはずなのに、「サマースクールがあるから年齢制限にかかる前に卒業できますよ。」と営業よろしく、留学を薦めたい留学エージェントと「まっとうな学びの場を提供したい。」という教育現場との激しい攻防戦を招いてしまった、ということのようです。BC州、リッチモンド教育委員会がこのねじれた現状をどうとらえているかは不明ではありますが、この現状は教師の間ではすでに問題視はされているようですので、今後はサマースクールのEnglish10の授業が必ず開講されるとは限らないと思います。カナダの突然の「やっぱり中止!」は得意技(お家技(?))ですから。
こういった諸事情のもと、誠実に留学生の将来を考えてくれる息子の学校は、サマースクールに行く気満々だった息子に対して、ELLの先生も、スクールカウンセラーの先生も口をそろえて「サマースクールのEnglish10なんて取らず、日本に帰ったほうがいい!」と、本気で息子のことを考えてくださり、数回にわたって強くアドバイスをしてくださいました。その結果、息子はサマースクールのEnglish10を取らず、日本で家族とのんびり過ごすことになったわけです。
こうやって、息子の留学は「学生ビザも間に合わない!」という危機的状況からスタートし、何度となく危機を迎えながらも、リッチモンドの温かい方々に支えられ、なんとかカナダで留学を継続できているのです。(首の皮一枚でつながっているとも言います。笑。)
私は今までカナダの高校に留学中の保護者の方々と情報交換をしてきましたが、他の保護者の方々から学校、ホストファミリーに対する不満は聞くことはあっても、リッチモンドの教育委員会、先生方のような本当の意味で温かく、誠実な対応をしていただいた、という話を聞いたことがありません。
本気で相談にのってくださって、真剣に留学生の将来のことを一緒に考えてくれる、留学生を大切にしてくれる、それが我がリッチモンド!最高の学区です!
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